北京大学医学部ブログ

第6話 北京を訪れてから一年が経ち・・・

学生ブログ
大家好!最近カフェ巡りにハマっている悠です。

前回は,大学の独自性の大切さについて具体的に日本の大学を例に挙げてお話ししていきました。
今回は,昨年ぼくが初めて北京を訪れてからこの一年で,どのような心境の変化があったのか,振り返っていきたいと思います!
 

△先日行ったカフェ


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△前回「第5話 大学の独自性 -仁-」
http://www.isi-ryugaku.com/shingaku/medical/blog/14184

▽次回「第7話 中国語の理系試験」
http://www.isi-ryugaku.com/shingaku/medical/blog/14908
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1.あれから一年

今日は10月31日,ハロウィーンです。
医療と関連したことを無理やり言ってみれば,「Halloween」と「Health」の語源は同じだそうで,「hal」つまり「完全な」という意味が元です。
そんな机上の豆知識はともかく,街を出歩けば,国籍を問わず,仮装をした人々がEDMとともに身心を躍らせています。
しかし,昨年の僕は,この西洋の文化と逆らうかのように,アジアのとある国へと初めて足を踏み入れたのでした。

そう,中国です。

昨年の今日,僕は,北京にいました。
「もう一年経ったのか・・・」となんだか狐につままれた気分です。あの日以来,僕はたくさんの知識や経験を得て,それが考え方や生き方に大きな影響を与えてきました。充実した一年です。

反対に,振り返る間もなく,ある意味走り続けてきたともいえます。
「北京」の土を踏んだその瞬間から,足元から何かとてつもなく大きなエネルギーが体内に取り入れられたかのように,僕は活性化しました。元来,アクティブな僕ではありましたが,その性格が強さを増し,地理的にもたくさんの移動をしました。具体的に数字でカウントしてみますと,この一年で飛行機に乗った回数は10回,新幹線も9回に及んでいました。今日も早速,池袋のカフェで朝食を食べながら,新しいチケットの予約について話し合ってきたところです。

とにもかくにも,北京との出会いは,僕を大きく動かしました。
中国はそれだけ大きなエネルギーを秘めた国なのだろうと,言語的に,論理的に
上手く説明できないような真理を日々,実感しています。

そうした心境の変化とともに,北京大学に入学する自分という人間を見出し,
少しずつではありますが,確立をしていきました。



2.心境の変化

それでは,その一年間で心境にはどんな変化があったのか。
一番は,「中国に対する色眼鏡が外れた」というところにあると思います。つまり,中国に対し,自分のこころで閉ざされていた様々な扉が開いたのです。

たとえば,中国語です。
去年の中国訪問では,英語に逃げ,渡航前に中国語に向き合うことはありませんでした。それは,単に面倒くさいからではなく,「自分が中国語を学ぶ」という姿を想像できず,なおかつ受け入れられなかったからだと,今になってみれば少し冷静に語ることができます。

いまは,多くの仲間たちとともに,HSKという中国政府公認の語学認定試験の6級(最高級)の勉強をしています。今だからこそ言えることですが,夏前の僕は,まだ中国語という存在に対し壁を感じ,英語ばかりを勉強していました。短絡的ではありますが,英語のほうが将来的な実用性を強く感じられたからです。しかし,授業で学ぶ中国語を通して,自分の身の回りにおいて,中国語の必要性を強く感じ始めました。今の日本には,どこへ行っても中国語の声が聞こえ,案内があります。そういったリスニングやリーディングの経験を通して,自分のなかで中国語における価値が少しずつ高まっていきました。

また,中国人というワードそのものについても,親しみを持てるようになりました。前回の渡航では,英語や,ましてや日本語など通じない場面も多く,必然的に心理的距離を感じていましたが,こうも毎日,たくさんの中国の方々とお話ししていると,中国の良いところ,悪いところを感じる機会,回数自体が多くなります。愛嬌を感じる場面も多くあります。そうした中で,中国人というワードに対して,自分の心の中で感じ方が,自分の頭の中で中国人というワード,それ自体の概念が,より正確に,また実態に近いものへと形を変えていきました。

心境の変化はその他にもたくさんありますが,日本と中国というふたつの国を以前より,少しばかり,俯瞰して眺められるようになったと思います。



3.終わりに
 

△今年のハロウィーン

さて,余談ですが今年のハロウィーンについて。
今年のハロウィーンは東大医師の稲葉敏郎先生による『芸術と医療 クリエイティブの本質とは何か』というお話を勉強しに行ってきました。
小さい頃より芸術に触れることの多かった僕は,いまでも作曲をしたりと,芸術脳な部分があるという自覚があります。そういった中で,芸術と医療は互いにどういった立場にあるのか。また,医療にどのように適応,応用させていくことができるのか,ということについて学びたいという気持ちがありました。

詳しいお話はまた今度に,これだけを大きく取り上げてお話ししたいと思います。

今回は,心境の変化について振り返ったため,文字が多くなってしまいましたが,次回は,昨年の北京渡航に関して,写真とともに詳しく振り返ってみたいと思います。また,中国語で学ぶ理系科目を経験者として,客観的に考察していきたいと思います。それでは,再见!