北京大学医学部本科で学ぶ先輩の声

「絶対に医師になる!そんな強い気持ちが夢を実現できる。」

入学のきっかけは?

医学部受験3浪目をむかえ、思うような結果が出ず進路変更を考えました。しかし、医師の夢を捨てきれずにいた時、信頼している予備校の先生から紹介を受け、このプログラムと出会いました。最初は正直やっていけるのかという不安がありました。英語ならまだしも学んだことがない言語(中国語)でイチから始めるということも不安でした。
父は国内の医学部出身で勉強の大変さ・厳しさがよくわかっている一番身近な相談相手でもあり、私の選択がより良いものかかなり悩んだようです。しかし、プログラム内容をよく理解した上で入学を後押ししてくれました。

もう一年浪人しようとは?

浪人は長くなればなるほど精神的に辛くなります。モチベーションが維持できればもう一年浪人できたかもしれません。夢に近づきたい気持ちが日に日に強くなり、行き詰った受験勉強で前に進まない現状から、私は北京大学医学部留学を決心しました。

入学前に不安だったことは?

一番の不安は中国語の問題です。
そして、中国という国については日本で報道されている程度しか知りませんでした。少なからず不安をあおる内容のニュースが多かったので、正直大丈夫なのかという思いでいっぱいでした。いざ渡航すると、言葉や生活習慣は慣れるまでは苦労しましたが、今はそういう辛さはなくすっかり中国での生活を満喫しています。

中国語をイチから勉強して北京大学の授業が理解できますか?

中国は漢字文化のため、日本人にとっては親しみやすく、英語よりも習得しやすい言語だと思います。日本の漢字と違うところを学び直せば漢字は見てすぐに分かります。読むだけならすぐに読めるようになると思います。発音が難しいところはありますが、練習あるのみです。日本人なら中国語は感覚でわかりやすい言語だと思います。

理数系科目はどのようにクリアしていますか?

本科生になってからはやらざるをえない状況に置かれますので、本気で向き合っています。1年生の時は、数学、物理、化学を受講し、定期テストですべて合格点をとりました。特に苦手としていた物理は、本科期末テストでは約80%正解しています。
日本国内の医学部進学コースでは「この問題ができないようではどうしようもないですね」と先生に言われていたので、どうやって基礎力を上げていこうか悩みました。本科入学前に日本語でちゃんと勉強しようと思い、学校から家庭教師を紹介してもらって、中国に渡航するまでの間、集中して勉強したおかげで基礎力がつき授業にもきちんとついていくことができています。日本語で学んだ内容がそのまま中国語に変わっただけで、それを中国語で理解すればいいのです。

中国政府奨学金合格おめでとうございます!

中国政府の奨学金がとれたのは本当にうれしかったです。1年生の後期に申請し2年生から給付されています。費用的に見れば卒業までの期間約1,000万円が給付される計算です。合格したのは提出書類を完璧に仕上げたことと面接対策をしたからだと思います。
まず提出書類は誤字脱字を徹底的に排除し完璧に仕上げました。特に学習計画表の内容の充実を図ったことが良かったと思います。
面接のために1週間休学届を出して学校を休み、東京お台場で面接を受けました。面接は基本的に日本語ですが、中国語での質問もありますが、進学コースで学んだ中国語で十分対応できました。提出書類に関しても面接対応にしても奨学金を得ている先輩に協力してもらいOKがでるまでやり直した結果だと思います。
※中国政府奨学金は学費免除、大学寮費免除、外来医療費の補助、生活費2,500元/月が付与される給付型奨学金です。

本科入学後のモチベーションは?

モチベーションをどう維持するかというよりは、やらざるを得ないという現状です。留年したくないし絶対医師になりたい。だったらどうするか?勉強でしょ!という感じです。
定期テストは60点以下だと追試あります。その追試が長期休みの途中に設定されており、夏休みなどの長期休暇は日本や海外で思いっきり遊ぶということも、モチベーションを保つ1つのため、そのためには勉強するしかありません。
ある先輩から「どれだけ強く医師になりたいという気持ちを持っているかが成功のカギ」という話を聞きました。私が医学部を目指し日本で浪人している時は、今思えば甘えがあったのではと思います。

僕には夢があります。
総合診療内科で地域医療に携わり、医師不足の地域で医療活動をしたいと考えています。
どうしても医者になりたい思いが強ければ強いほど勉強も頑張れるはずです。浪人時代の受験勉強とは違い、2年生になって解剖学や医学そのものに関する教科を学び始めて思ったことで、これはテストに合格するだけの勉強ではダメだということを強く意識しています。
きちんと理解し頭に入れ実際に活用する知識としての必要性を痛感しています。だからより難しさを感じています。それを乗り越えるためには、医師になりたいという気持ちが一番大切じゃないかなと思います。

出願にはどの程度の学力が必要ですか?

現在の成績は大きな問題ではありません。同じように悩んだ僕が言うのですから間違いありません。北京に行けば浪人時代と勉強方法が変わるので、そこで頑張れるか頑張れないかの差だと思います。
もちろん出願時に基礎学力が高いに越したことはありませんが、私の場合でさえそこまで苦ではなかったです。医学部進学コースできっちり勉強するので北京に渡航してからは比較的スムーズでした。理数系科目の基礎力があればその知識を中国語に置き換えるだけなので、学習の時間短縮になります。それが1年生の時の課題なんじゃないかなと思っています。

今は本当行って良かったと思っています。ちゃんと自分が目指している医者の勉強も出来ますし、世界各国の友達も出来ました。日本人が少ない環境ですので、日本人同士の絆、協力し合おうという気持ちも芽生えます。今本当に充実しています。

医学部進学を考えている皆さんへ

本当に医者になりたいという気持ちを人一倍強く持つことが大切です。今も続けられているのは医師になりたいという気持ちにブレがなかったからだと思います。なんとなく医者になりたい、お金持ちになりたいのであれば辞めた方が良いかもしれません。
中国語に関しては、日本で基礎をきちんと勉強していくので、現地では生活言語として身体が慣れてきます。ただし、授業には積極的に参加していかなければなりません。日本での生活習慣から前向きに変わったことで非常に充実感を感じています。
「百聞は一見にしかず」という気持ちで中国を体験し、中国の状況を見てから判断した方が良いと思います。本気で医者になりたいという気持ちがある人は、是非来てほしいと思います。