北京大学医学部ブログ

中国での夏の過ごし方~食べ物編

医学部ブログ
8月も中旬!日本では連日にわたる猛暑が続いていることかと思います。
今回は、医学部トピックスから変わりまして、暑さを和らげるために中国で食べられている食べ物のご紹介をいたします!

みなさんは、「夏の暑さにはこれ!」といった食べ物はありますか?中国ではどのような食べ物が夏に人気なのでしょうか?中国・北京地域で調べてみました。

北京は盆地のため、夏には湿気が多く溜まりとても蒸し暑いです。
そんな北京で、夏にグッと目にする回数が増える食べ物はキュウリ、苦瓜(ゴーヤ)、スイカ、そして緑豆湯(lv4dou4tang1)です。



では、なぜこのような食べ物が人気を集めているのでしょうか?
ご存知の方も多いかとは思いますが、中国の人たちの食生活は中国医学の影響を色濃く受けており、春、夏、秋、冬それぞれの時期によって食べ物へもとても気を配っています。
上に挙げた食べ物は、中国医学上でも夏に食べるのが適しているといわれているようです。


キュウリ解熱、各種毒素(病素)を対外へ排出する
苦瓜解熱、視力向上、解毒
スイカ解熱、利尿作用(お酒に酔った際にも効果的)、口内炎治療(ビタミンが含まれるため)
緑豆湯解熱、のどを潤す、利尿作用(体内中の解毒が可能)、電子機器などが放射する輻射への抗体性を強める

どの食べ物も“解熱”効果があるため、夏に摂取をすると涼しく感じることができるようですね。また、利尿作用のために体内中の毒素を排出することができ、夏によく感じる「だるさ」も軽減できるということです。
ですが、利尿作用も含まれている食べ物が多いので、夏場に多発する熱中症の予防のためには、やはりこまめな水分補給が必要かと思われます。



国は違えど、キュウリや苦瓜、スイカなど日本でも夏によく食べられる食材が、同じく中国でも好まれているというのは、とても興味深いです。 「これを食べると涼しく感じるな」という人間的感覚は、場所や文化は違ってもやはり、同じなのだなと感じます。
数千年の歴史のある中国医学でも医学的効果が証明されている夏の食べ物。 この夏は、中国医学の知識も借りて、より涼しく元気に過ごしてみてはいかがでしょうか。
さて、次回は今回ご紹介した食材を使った中国式レシピをお届け予定です!



レポート担当:北京事務所