ISIグループ代表対談

社長対談


今回はGBS総研※の取締役であり、トヨタ自動車、アサヒビールをはじめとした多くの企業で長年にわたり人材育成や組織開発などのコンサルタントを務められてきた鈴木丈織(じょうじ)先生に、ISIの学生たちに向けたアドバイスをいただきたいと思います。

自分から先頭に立って声をかける。


私は学生に自覚してほしいことが3つあります。まず、「自分から先頭に立って何かをやる」ということです。そんなことをしたらグループから浮いてしまうという不安もあるかもしれないけど、学生時代は、失敗を恐れてはいけません。みんなを巻き込むように声をかけて動かすということ。誰もついてこなくていいんです。それでも確実に影響を与えているはずだから。年齢・性別・国籍に関係なく、先頭に立っていく。勇気を持ってまず発言する。自分を奮い立たせる。こうした経験の積み重ねが、自分自身の「個性」を形作っていきます。




「隣人」の心の変化に気づく。



とはいっても、やたらと主張すればいいというのではない。周りの雰囲気、場を読むということが大切なんですね。
僕は、自分が出会っている人たち、この場を構成している人たちすべてを「隣人」と呼ぶんですが、隣人の心の変化に気づくことが大切なんです。自分がこう動くと周りの人はどう感じるだろうかと推し量ること、思いやりや心配りが必要ですね。

日本人はついつい100点満点の英語をしゃべろうとします。でも60点の英語でもいいんですよ。場合によっては、単語を並べるだけでもいい。なぜなら、人は接して交流しているから。だからこそ、接した人の心の変化がわかるように自分の「感性」を磨こうとする意識を持ってもらいたいんです。
個性を発揮させてくれるのは、人の感性です。常に周囲と調和して発揮できなければ、個性とはいわずに横暴といわれてしますから。


原理原則を身につける。



同時に、「知力」も持たなければいけません。その土地土地の文化や価値観、つまり原理原則(基本)を知ることが大切です。
僕が留学してアメリカのビジネススクールで最初に習ったのは、旧約聖書でした。なぜアメリカは契約の概念が強いのか。それは旧約聖書の考え方がアメリカ社会に根づいているからです。
学問の基本、英語の基本、生活の基本、そういう基本というものを、個性を発揮する基盤にする。相手に合わせて行動する、言葉を選ぶというのは不自由なように思われますが、あらかじめルールがわかっている方がむしろ自由に動けるんです。


個性・感性は人との交流の中で磨かれる。



ISIでは、いろんな国の学生たちが学んでいて、個性も様々です。いまおっしゃられた3つのポイントですが、学生の国籍によっても得意不得意がありますね。欧米の学生は、先頭に立って自分の意見を主張するのが得意。一方日本人は、先頭に立つのは苦手だけれども、周りとの調和をとても気にするところがあります。




おっしゃるとおりです。育った国や場所によって、感じるものがちがうのは当然のことです。
日本は四季折々いろいろな景色が見られますけど、常夏の国もあれば、厳寒の地もあり、それぞれ自然との関わり方も全く異なります。だからこそ、まずは原理原則を知ること、そして人の話をよく聞いて人の気持ちを察する感性を持つこと。人との交流の中で、自分の個性というものは絶対に得られていく。感性は磨かれていきますよ。勇気も育っていくものです。それに国籍は関係ありません。


我々の専門学校では、専門科目以外に、国際理解、異文化コミュニケーションといった授業も取り入れているんですが、日本語学校は日本語だけになってしまうんですね。でも、その代わり国籍がもっと多様化していて、常時20〜30カ国の学生が在籍しています。日本語学校でも、専門学校でも、いろんな人が混ざって勉強して、いろんな個性に揉まれて、互いに刺激を受けて成長し合える、そういう学校づくりができたらいいなあと思っています。


影響を与え合うというのはいいことですね。そのためにも交流すること、コミュニケーションが必要ですね。


自分を主役に。


学生は、親や周りの大人から、これをやりなさいとか、やったほうがいいとか、なすべき情報をいっぱいもらうと思うんですよ。しかし、どんなときでも楽しく生き生きとした自分でいるためには、「私がやります」って言葉に一言置き換える習慣をつけることが大切ですね。人は挫折したり、障害にぶつかったときに、他人のせいにしたがるけど、自分を主役にするという意識を習慣化させると、閃きや打開策が生まれてきます。これは学生だけでなく、社会人になってもいえることです。


能動的に動くということですね。そうしたお考えはご自分の留学経験と関係がありますか?


僕が留学した理由は単純で、学びたいことが日本になかったからなんです。犯罪心理学から入って、学びたいこと、知りたいことを追求しているうちに、実存心理学というものに出会いました。「なぜだろう」という疑問を持つこと。興味を持てば、人の心のすべてが能動的になりますよ。学生でいられる期間はわずかです。学びも、活動範囲もすべてに能動的であってほしいと思いますね。




夢を持つこと。


学生には夢を持ってもらいたいです。「夢はなんですか?」って聞かれても「わからない」という方が多いかもしれません。それはあたり前なんです。夢は自分の頭の中にある混沌としたものだから。でも、自問自答してほしいんです。「自分の夢は何か?」。自分に問いかけているうちに、漠然としていたものが言葉になってくる、言葉にならなくても、興味・好奇心が生まれてくると思います。
どこで学ぼうとも、学生には可能な限り、自分の興味を追求してもらいたいです。そうすれば、何を学んでいけばいいか自然とわかってくると思います。

※GBS総研=株式会社グローバルビジネス戦略総合研究所。東京ビジネス外語カレッジのグローバルビジネス学科に、各分野の著名有識者が開発した独自のプログラムと、海外提携校への留学プログラムを提供しています。
鈴木 丈織(じょうじ)氏プロフィール
東京大学法学部卒。医学博士(米国)、心理学博士(米国)、株式会社ビジネスラポール代表取締役。多くの企業で長年にわたり人材育成や組織開発などのコンサルタントに従事。
○株式会社ビジネスラポールHPで詳しいプロフィールを紹介
■グローバルビジネス学科開設校:○東京ビジネス外語カレッジ ○長野ビジネス外語カレッジ